阪神の特殊な馬場状態を読んで2歳戦を制します。(今週の予想:阪神ジュベナイルフィリーズ)

先週予想したチャンピオンズカップは4番人気チュウワウィザードの完勝に終わりました。



比較的すんなりと隊列が決まりミドルペースで流れた4番手につけたところを見て本命だったクリソベリルの勝利が決まったかと思ったのですが、直線に向くと勝ったチュウワウィザードにすんなりとかわされて伸びきることができませんでした。レース後のジョッキーの話を聞く限り本調子からは程遠い仕上がりだったようで、逆にそんな状態でGⅠ4着に入れる実力はさすがのものです。

勝ったチュウワウィザードは対抗評価としていましたが、過去の戦績から正直ここまで突き抜けるとは思っていませんでした。去年の直線詰まりまくる最低の騎乗から騎手が変わっただけでここまで走るようになるものなんですね。勝ちタイムも昨年ほどの時計決着にはならなかったものの、同様の馬場・ペースで行われた過去のチャンピオンズカップでは優秀な部類で、5歳にして完全に充実期を迎えたという印象です。

驚いたのは2着ゴールドドリームと3着インティです。両馬とも昨年に比べると臨戦課程は悪く、落ち目が見え始めたところでの激走です。当然このような背景から昨年より他馬からのマークが緩くなっていたことは確かでしょうが、やはりGⅠ馬の底力をなめてはいけないと思いました。

ゴールドドリームは昨年このレースの後引退を撤回し、今年再びチャンピオンズカップでのラストランを予定していましたが、この結果を見て再度の引退撤回となったようです。これだけ走る馬をそう何頭も持つことはできませんし、日本競馬のダート種牡馬の需要のなさを考えると致し方のないことかもしれません。

以上チャンピオンズカップの振り返りでした。

今週の予想は2歳世代にとって初のGⅠとなる阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)です。以前から言っている通り2歳戦は不確定要素が多く大の苦手なので、何度もカペラステークスに逃げそうになりましたが、さすがにGⅠということでこちらを予想していきます(ブログのPVも見込めますしね)

今年も例年と同様に阪神競馬場での開催ですが、例年とは違う点が一つあります。それは京都競馬場改修工事の影響で11月から阪神開催が始まっているということです。当然馬場の痛みも例年より進んでいる状態でのレースになるわけです。そのような背景もあり、今日の阪神は時計は出るのにジョッキーは内を開けるという非常に読みにくい馬場になっていました。

ちなみに今回の予想は外差しが効く馬場であるという前提で進めていきます。というのも、確かに土曜の競馬では前残りが目立っていましたが、芝レースは軒並みスローペースでこのことも結果に大きく影響していたように思います。昨年は超高速馬場に快速馬レシステンシアが出走したこともあり例外的だったとはいえ、例年前半3ハロン34秒台後半くらいのペースは刻まれていますから、馬場も相まって今日のレースよりは差しが決まると考えています。このレース以下の距離で逃げるスピードを持っている馬が多くいることもその傾向を後押ししそうです。

それでは以下印と考察です。

今週の予想:阪神ジュベナイルフィリーズ
◎サトノレイナス
○フラリオナ
▲ソダシ
△ユーバーレーベン
△インフィナイト
△エイシンヒテン

◎サトノレイナス

新馬、サフラン賞と2連勝を飾り無敗でこのレースに挑む馬です。

サトノフラッグの全妹にあたる血統で仕上がり早であったことからもともとクラシック路線での活躍を期待されていた馬でしたが、新馬戦は決して強いとは言えない相手に辛勝でやや物足りない結果に見えました。

明らかに馬が成長したのが前走サフラン賞です。2歳戦開幕初週に新馬を勝って秋に備えるノーザンお得意のローテで秋初戦を迎えたところ、想像以上の結果を残しました。出遅れから最後方追走という直線の短い中山では厳しい競馬を、4コーナーで馬群の中に突っ込む進路を選択して残り200mから豪快に前を差し切りました。昨年のリアアメリアのように馬群に入れずエンジンの違いだけで強い競馬をしてGⅠで崩れる馬は多くいますが、この馬は他頭数になっても問題ない、むしろ多頭数で馬込みに入れてこそ強さが活きる馬だろうと思います。

重賞挑戦こそないものの、アルテミスS3着のテンハッピーローズを子ども扱いしているところを見るとここでも間違いなく地力上位です。今秋絶好調のルメールがまたインタビューを受けている姿が目に浮かびます。

○フラリオナ
未勝利戦は同着での勝ち上がり、1勝馬ながら抽選を突破して出走にこぎつけた馬です。

この馬の注目すべきレースは前走ききょうステークスです。先行馬が残るペースの中を4コーナー最後方から猛然と追い込んでタイム差なしの2着に入りました。この時のレースは今回より200m短い1400mで行われたものでしたが、道中やや追走に苦労するようなところも見受けられましたから距離延長がプラスに働く可能性は十分あります。

内枠を引けば包まれるのを嫌って前につける可能性もあったかもしれませんが、腹を決めて乗るしかない17番枠を引いたこともこの馬にとってはいい方向に働きそうです。昨年朝日杯で全くの人気薄ながら追い込んで3着に入ったグランレイのような、胸のすくような追い込みを期待します。

▲ソダシ全く条件の違う札幌と東京で重賞連勝を飾っている点について素直に評価する必要があります。ダート血統ということもあり東京の瞬発力勝負に不安がささやかれていましたが、終わってみればラスト2ハロンは10.9秒という脚を使っての完勝でした。ただ、前述の通り今回はテンが速い馬が前走以上に集まっていて、△ユーバーレーベン、調教抜群かつ初の良馬場ではじける可能性を秘める△インフィナイト、前走マイルで見せた二枚腰を発揮できれば好勝負の△エイシンヒテンまでが連下です。

メイケイエールは前走のレースを見る限り更なる距離延長には耐えられないとみて切りたいと思います。これで勝たれたら化物としてあきらめるしかありませんが、こんな時に限って豊さんの不敵な笑みが頭に浮かぶものです…笑



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