絶望の向こう側に見えた「新しい空」~Ringwanderungワンマンライブ「DIFFUSION」を振り返って


就職から目を背け続けてきた2023年度でしたが、いよいよ2024年度に突入し身分が学生から社会人に変わってしまいました。懲役40年とも言われる地獄のような日々が始まってしまったことに頭を抱えています。

一方で最初の研修はただ座って偉い人の話を聞いていれば過ぎ去る楽なもので、むしろ社会人になってからの2回の休みはライブに野球観戦にと大学時代以上に趣味に没頭している気がします。遊べるうちに遊んでおかないとね(去年も言ってなかったっけ?)

社会人とはいえやはり同期同士は友達のような雰囲気もあり、お互いの趣味について話す時間などもあります。その時私は嘘ではないので野球観戦と言ってごまかしていますが、圧倒的な時間をかけているアイドルという趣味が初対面の人に話せないことはとてもしんどいです。本当の自分がバレないまま、何とか早く研修が終わってほしい…と思っている今日この頃です。

さて、そんな社会人になってから初めてのライブが主現場Ringwanderungのワンマンライブ、「DIFFUSION」でした。








会場はEXシアター六本木、2階は封鎖でしたが1階は概ね埋まっているという感じでした。平日にこれだけの人を集めるのは流石だなあといった印象です。

今回のワンマンライブはこれまでとは全く異なる意味を持つものだったということは誰もが同意することでしょう。








それは、みょんちゃんの脱退後初のワンマンライブだったという点です。

誤解を恐れずに言うならばRingwanderungはみょんちゃんのためのグループでした。元々サンカラーズという事務所に所属していたみょんちゃんに、一般募集から集めた5人を追加する形で作られたからです。最初リンワンを知った時はなぜこの人だけ芸名?と思った記憶がありますが、グループ結成の経緯がそれには大きく関わっていたのです。

また、グループのパフォーマンスの方向性を決めていたのも間違いなく彼女だったと思います。良いパフォーマンスをするアイドルはたくさんいますが、彼女の魂を削って訴えかけてくるステージはこれまで出会ったことのないものでした。

言わばグループの「核」だったみょんちゃんの脱退は、普通のアイドルグループのメンバーが一人いなくなったというのとは訳が違うグループの根幹を揺るがすものだったわけです。辞め方も納得して卒業したという風には見えず、消えるようにいなくなってしまったという感じでした。今はもう見ることが出来ないXのアカウントが消える直前の投稿はこれまで抱えていた苦悩がどっと溢れたような印象でした。

前回ブログを投稿したのがこの脱退が発表される一週間ほど前で、その時5人のリンワンが末永く続いてほしいということを書いた直後の脱退でした。本当に悲しいです。私に何の力があるわけでもありませんが、こうなる前にどうにかできなかったのかという後悔は今でも尽きません。

まだ好きになって間もない私ですらこれだけの悲しみを感じたわけですから、結成から4年以上もの間メンバーとして共に歩んできた4人への衝撃は計り知れないものがありました。それでも脱退が確定してからこのお知らせがすぐに発表され、新メンバーを受け入れて活動を続けていくという意思を見せてくれたことに一ファンとして本当にありがとうの想いを伝えたいと思います。




https://twitter.com/RWR_akina/status/1778934170066284772




ライブは本編18曲、アンコール2曲の計20曲でした。7曲目のWednesdayは新曲、その他fall into sky、undead、Lilyの3曲が4人体制初披露でした。2月中旬に4人でのライブになることが分かってから、たった2か月で全く遜色ないクオリティのライブが見られたことに感動しています。

やはり大変だったのは歌割りとフォーメーションの変更だったかと思います。去年の夏あれほどたくさん披露していたLilyがピタッと披露されなくなったのはそれだけみょんちゃんが占めるパートの割合が多く重要な部分を任されていて、彼女無しでの披露が想像できなかったからでしょう。

どうしても音源を別の人が歌っているとその歌に引っ張られる部分があり、4人になってすぐの頃は自分の歌い方に持っていくのが難しいのかな…というシーンが散見されました。そんな中で今回Lilyのパートをほとんど受け継いだ辺見さんは一発目から完全に自分のものにしていて鳥肌が立ちましたね。あれだけ声を張り上げるパートが用意されている曲はこれまでありませんでしたから、今後推しメンの新しいパフォーマンスを見ることが出来ることが非常に楽しみです。








その点で言うと、Last Summer Daydreamの落ちサビもこの2か月で新しい完成形を作り上げたと思います。消え入るような落ちサビからのラストに向けて燃え上がっていくのがお決まりでしたが、倫子さんに変わってからは割とはっきりと歌うようになった印象です。それでもこの曲の一番大事な儚さは失われておらず、これまでとは異なる自分だけの正解を導き出せるこれがプロなのか…と思わされました。

思えばLast Summer Daydreamは『自分の世界の見え方を変えた「君」が自分の前から消えてしまい、その姿を夢の中に追い求める』という内容の歌詞です。どうやって忘れようとしても君のもとへ記憶が戻されてしまい、ついに記憶の中の君と共にどこまでも生きていくことを誓った時、これまで見えなかった新しい空が見えるようになります。

今回の件に対するメンバーの本当の気持ちは我々には分かりませんし、その部分を想像で補うつもりもありません。ただ、みょんちゃんが魂を込めて書いた楽曲の歌詞はこれからも4人によって歌われていきますし、そういった意味ではこれからも「消えたはずの君」と共に歩んでいくというのも強ち間違いではないような気がします。そう考えるとLSDの「新しい空」というフレーズは、ライブで見た各メンバーが導いた新しい正解の暗喩として感じられてきます。

これから「新しい空」を作っていく4人と新メンバーにはたくさんの試練が待っていることでしょう。それでもRingwanderungなら必ずそれを越えて行ってくれる、そう思えたライブでした。

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