こんばんは。推しメンが帰ってきてからというもの、毎日が楽しくて仕方がないオタクです。
いつまでオタクしてるの?という周りの目も気になるこの頃ですが、結局自分はこうでしか生かされない人間なのだなぁ…と再認識させられております。
さて、永田詩央里ちゃんと本田珠由記ちゃんの楽曲「2時半ろけんろー」のMVが公開されましたね。
致死量の可愛さを摂取させられて、見終わった後はしばらくボーっとしていました。笑 このMVが是非とも一人でも多くの人に届くことを期待しましょう。
私がこの曲から感じたのは、「失われつつある万能感への抵抗」です。
「万能感」とは、文字通り自分は何でもできる!何にでもなれる!と思う感情のことです。一般的には様々な経験に乏しく精神的に未熟な子供が持っている感覚であるため、「幼児的万能感」なんて言われ方をしたりもします。成長の過程で自分よりももっとすごい人に出会い、自分の至らなさを知る内にこの万能感は薄れていきます。
(※本題には関係のない話
私は子供に関わるボランティアをしているのですが、最近の子供はネットでいくらでも優秀な人を見られるためかこの万能感が比較的早い段階で打ち砕かれているような気がします。いつまでも万能感が残っていることも問題なのですが、万能感は様々なことに積極的に挑戦する気概に繋がっていることもまた事実です。何かに取り組む周りの人間をバカにして、何にも打ち込めないという子が増えなければ良いな…などと考えています。)
これは来年度から社会人を控える私としても身をもって感じているところです。大学受験や就活に自分なりには精いっぱい取り組んだつもりですが、そんな自分の努力を軽く超えていく人間が山ほどいるんですよね。
ただし、人間というのはいつでもそんな無力感に支配されているわけではなく、つかの間の言わば「無敵タイム」を迎えることがあります。そして、その一つが「深夜」という時間帯だと思います。
最近は曜日があまり関係ない生活をしていたのでそれほど感じていませんでしたが、週に5回必ず外に出なければいけない時の金曜夜の無敵感は異常でした。結局その時感じた万能感は形にならないまま何でもないことに時間を費やしてしまうわけですが、とにかく「深夜」という時間の魔力は多くの人が共感するところでしょう。
タイトルでもある「2時半」ですが、個人的にはこの無敵感がピークに達する時間だと思っています。普段なら起きていないけど、今日はまだ気持ちが高ぶって眠れない…という感じでしょうか。
「24時 眠りたいのにドラムンベース響く つま先が動き出して あたしはリズムに酔っちゃって」
「2時半 Rock’n’Roll 誰かあたしを閉ざして I’ll go crazy! そういうこっちゃ Rock’n’Roll あーもう I know 内緒! 早く眠らせて Yeah」
という歌詞からもそういった気持ちが読み取れますね。
一方で、そんな万能感を削がれるような以下のような部分もあります。
「(電話は?) ナシです (返信はどう?) Nothing 言ってくれたよね「Close to you」 センター問い合わせしよっかなー」
その昔、ケータイメールは送信から受信までタイムラグがあったり、屋内や地下など電波が入らないところにいるとケータイ側で受信することができませんでした。メールは一旦、サーバーに保存されるので、未受信メールは、「センター問い合わせ」ボタンを押すことで確認(再受信)できました。
平成のケータイあるある 「センター問い合わせ」「着うたは買うまでに散々試聴」|KDDI トビラ
センター問い合わせという言葉の意味を知らなかったのですが、スマホが普及する一昔前に使われていた言葉だそうです。
「すぐそばにいるよ(close to you)」なんて言いながら全然返信してこないという不安いっぱいの状況は、せっかくの万能感を削いでしまいそうです。センター問い合わせは愛されている自分を確かめるための方法であり、必死に抵抗しようとしているのかもしれません。
完全に主観で申し訳ないのですが、こういう万能感とそれが失われることへの抵抗は若者の未熟さを象徴する一方で、裏返せば完全な大人にはないパワフルさやエネルギッシュさに繋がっているのではないかと思うのです。思春期のエネルギーは、周りの大人が万能ではないと認めることへの抵抗から湧いてきていると言う人もいるほどです。
この春、しおちゃんとみるちゃんは19歳を迎えました。法律上ではもう大人で、大人という言葉の定義も難しいですが、本当の意味で大人になる直前の時期だと思います。この「2時半ろけんろー」はそんな二人の今しか見られないギラギラした姿(言葉が正しいか分かりませんが笑)を見てほしい、というそんな曲ではないかと解釈しています。
さあ、これでまた一つツアーへの楽しみが増えました。今のしおちゃんが見られるのはこのツアー、このライブしかないという強い意気込みで臨むつもりです。