先週の朝日杯は私自身たこ虹クリスマスに参加していてしっかりとレースを見ることができなかったので、振り返り等はなしにしようと思います。
代わりに今週はグランプリレース有馬記念が行われるということなので、予想の前の小話として私が投票した馬を紹介しようと思います。今回の有馬記念ファン投票で私が投票したのは以下の10頭です。
エアスピネル
ラッキーライラック
アラウン
デンセツノマジョ
ダノンマジェスティ
プランドラー
ティグラーシャ
ビーチサンバ
ヤマカツマーメイド
マンオブスピリット
このうちエアスピネルとラッキーライラック以外のほとんどは過去のPOG指名馬です。クラシックに出走したような馬から現在でも1勝クラスを走っているような馬まで様々ですが、多くが未勝利戦を勝てずに3歳で引退や地方転入していく中央競馬の中でこの年まで走っているだけで本当に素晴らしい馬たちです。ゲームの世界では味わえない厳しさを感じられるのがPOGの楽しさでもあり、だからこそ指名馬が勝利したときの喜びはひとしおなのです。
また、上記の通りPOG指名馬でない馬も2頭選んでいます。エアスピネルについてはこれまでのブログでも何度も書いていますから、今回唯一の出走となるラッキーライラックについて紹介します。
ラッキーライラックは2歳牝馬のチャンピオンを決める阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬です。
当然のようにゲートをスムーズに出て折り合いをつけて好位差しを決めるという2歳馬離れしたレースぶりで着差以上の完勝でした。騎手を振り落とす暴れん坊でお馴染みオルフェーヴルの初年度産駒がこのようなレースでGⅠを制したことに当時大変驚いた記憶があります。
その後年明けの前哨戦チューリップ賞も危なげのない完勝で、単勝オッズ1.8倍という大本命で桜花賞を迎えることになります。これだけ強いレースを見せていたにも関わらず戦前から陣営は本領発揮できるのはオークスの舞台と発言していて、これは競馬を始めて以来初めて3冠馬の登場を見られるかもしれないと思いました。実際この年に三冠馬の誕生を見ることになるわけですが、その主役はラッキーライラックではなかったのです。
そうです、先日GⅠ9勝を達成して引退したアーモンドアイが牝馬3冠を達成したのがこの2018年だったのです。内枠を引いたことでラッキーライラックにとっては阪神JFの時以上に盤石な展開となり、4角を回ったところでは抜群の手ごたえで抜け出そうとしていました。残り200mを切ったところで抜け出し勝ったかと思ったところを、ご存じアーモンドアイの末脚に屈したのです。人馬ともに100点といっていい競馬で大外一気に差し切られた衝撃は非常に大きく、結局牝馬3冠すべてで先着を許すことになりました。
先ほども言ったように、中央競馬の世界で1つ勝つというのは非常に難しいことです。そんな中最高グレードのGⅠを4勝もしているラッキーライラックは間違いなく名馬なのですが、どうしても勝てない相手がいるという状況が善戦マンを愛する私に刺さったというわけです。両馬は同世代の牝馬であり、デビューから引退まで第一線で活躍し続けた馬でした。しかし、牝馬三冠の最終戦である秋華賞を最後に再戦することはありませんでした。そもそも2000m以下を得意としていたアーモンドアイと2000m以上を得意としていたラッキーライラックはそもそも交わるはずのない馬だったのかもしれません。それでもファンとしては、昨年秋以降のもう一皮剥けたラッキーライラックがアーモンドアイにどれだけやれるのかを見てみたかった気持ちがありますね。
クラブの規定によりラッキーライラックも今回が引退レースとなります。オークスで名勝負を演じたシーザリオとエアメサイアの子供がGⅠで再び対戦したように、引退後この2頭の子供がGⅠで対決するような名繁殖牝馬になることを期待しています。
それでは話題を戻して有馬記念の予想に移りましょう。有馬記念はよくリピーターレース(前年以前に好走した馬が再び好走する確率が高いレース)であると言われます。過去の1着から3着馬を見てみても、同じ馬が登場することが非常に多いです。理由は一つではありませんが、外回りかつ開催後半に差し掛かることで持久力を必要とされる条件になることが大きな理由であることは確かです。昨年アーモンドアイが好走できなかった理由もここにあります(と言いながら去年の私はアーモンドアイに本命を打ってしまいました)。
また、昨年のマイラーであるアエロリットが逃げたレースはさすがに例外としても、基本的にどスローという流れにはなりにくいレースでもあります。今回も展開を引っ張っていくバビットが最内に入りましたから例に漏れずそこそこ流れる展開が予想されます。控える脚質の有力馬がけん制し合うことで生まれる縦長の展開を考えて予想を組み立てていこうと思います。
それでは以下印と考察です。
今週の予想:有馬記念
◎ブラストワンピース
○クロノジェネシス
▲フィエールマン
△カレンブーケドール
△オーソリティ
△バビット
◎ブラストワンピース
2年前のこのレースの勝ち馬です。過去にこのレースで好走した馬は他にもいますが、特にこの馬に向く展開になるだろうと考え本命にしました。
2年前のこのレースでは今年も出走しているキセキが一頭離して逃げる展開になりました。とはいえ前半はごく平均くらいのペースで、ブラストワンピースは6,7番手を追走する形になりました。直線では荒れた馬場をぐいぐいと伸びて、最後は当時の一線級だったレイデオロを完全に抑えての勝利となりました。上でも言った通り、今回もバビット(もしくはキセキ)が逃げてこの年の展開に近いレースになることが予想されます。勝った2年前のレースを見る限り持久力勝負になったときの適性は疑う余地もありませんし、復活するならここしかないと言えるレースです。
気になるのは近走の敗因ですが、前走の天皇賞は明らかにこの馬向きでない瞬発力勝負になったことが大きかったように思います。問題は前々走の宝塚記念で、この時は私も本命にしていたように条件面では向いていると言っていいレースでした。結果論にはなりますが、外枠を引いた上にペースが予想ほど緩まずいい位置を取れなかったことが大きく影響したのかもしれません。今回は2番枠という絶好枠を引きましたから、すべきレースをテン乗りの横山ジョッキーができるかという1点のみだと思っています。
前走アーモンドアイをあわやというところまで追いつめた○クロノジェネシスと▲フィエールマンの地力はやはり無視できないものがあります。特に前者は比較的今回に近い条件であると考えられる宝塚記念を1.1秒差で圧勝していますし、叩き2戦目ということで上がり身も見込めます。後者は今回以上の距離でGⅠを3勝と一見持久力勝負はもってこいのように見えますが、勝ったレースはいずれも瞬発力で相手を競り落とすという内容に見えます。前走の末脚を見ても、もしかすると中距離の瞬発力勝負に一番適性がある可能性もありますから一つ評価を落としています。
以下実績面から地力に不安も先行有利の有馬で展開の利が見込める△バビット、前走今回以上の相手に差のない競馬をした△カレンブーケドール、スローの同世代戦とハイの古馬戦という全く違う条件で重賞二連勝を達成し中山好走実績もある△オーソリティまでが連下です。
以上有馬記念の予想でした。このレースは競馬を知る前(小学校低学年)から有馬記念というレース名だけは聞いたことがあったくらい、世間一般に定着しているレースの一つですね。ジャパンカップほどではないものの十分に楽しめるメンバーが揃いましたから、まずは全馬の完走を、そして名勝負を期待しています。