声優デビューを果たした佐々木琴子さんに胸を躍らせる毎日が帰ってきます。

オサカナの解散からもう1か月半です、月日が過ぎるのは本当に早いものですね。プロデューサーの照井さんのツイートを見て気づかされました。


私は音楽について詳しくなく「マスタリング」という言葉の意味が分からなかったのでネットで調べたところ、「マスタリング」とはDVDに書き出しをする前に音源を加工することだそうです。ライブ会場で聞く音声とDVDやブルーレイで後から聞く音声が違うように聞こえるのは映像と音声を作る人たちの創意工夫があってのことなんですね。考えてみれば当たり前ですが、アイドルの活動というものがいかにファンからは見えない大勢の人によって支えられているのかということを実感しました。また、そんな作品が届く12月がより待ち遠しくもなりました。

こうして解散後も裏方の人たちは映像化に向けて動いてくれているわけですが、逆に演者である(あった)オサカナちゃんたちは今何をしているのかな…とこの1か月ほどふとした時に思います。ブログだったかテアトル通信だったかイマイチ覚えていませんが愛ちゃんが「今まで立ち止まる時がなかったからしばらくゆっくりしたい」といったニュアンスのことを言っていたのが個人的には何となく頭に残っています。静かな環境で自分を見つめなおしているのかなと思ったり、一方であの子たちのことだから特に何も考えずに普通に楽しく毎日を過ごしているのかもしれないなと思ったり、とにかく毎日のように3人のことを考えているわけです。

これまた当たり前のことですが、私たちファンは9月6日以降彼女たちの姿を見ていないので、当時の彼女たちの姿かたちで今の彼女たちを想像するわけです。でも、現実の彼女たちは現在進行形で変わり続けています。1か月や2か月では現実と想像の間にそう大きな乖離はないでしょうが、これが1年2年と期間が長くなればなるほどその乖離も大きなものになるはずです。それは私がオサカナに出会ってからの2年ほどで彼女たちが見違えるほど大人の女性になったことを考えればゆるぎない事実と言えるでしょう。
何度も言いますがこれは当たり前のことです。でも、このことが頭に浮かんできたとき私は何とも言えない嫌悪感を覚えました。3人の今後を見守りたいという気持ちを今の3人を想像することで抑圧していたのが、想像することさえ許されなくなったような気がして心が耐えきれなくなったのだと思います。彼女たちの性格を考えると今後表舞台に立つことを望まない可能性も十分に考えられますし、この心にぽっかりとあいた穴が埋まる日はもしかしたら来ないのかもしれません。

その穴を埋めるというわけにはいきませんが、私にとってこの上なく嬉しい知らせも入ってきました。





琴子さんの所属事務所と声優を目指してトレーニングをしていることが発表されたのです。




先日このブログを書いたのがトップギア終了のアナウンスがあった約1か月前でその後の放送でも別番組開始などのポジティブな知らせはありませんでした。このブログにも芸能界引退という最悪の事態も考えられるという風に書きましたが、10月になってもしばらく何の動きもなかったことでいよいよ覚悟を決めなければいけないな…と考えていたタイミングで入ってきたこの知らせはトップギア終了とは逆の意味で寝耳に水でした。

琴子さんは声優の界隈としては「世界で一番ルックスの整ったヲタク」と言われていたようで(笑)その知識量や愛に疑う余地はなかったわけですが、正直声優になるとは思っていませんでした。「好きなことを仕事にすべきか」というのは声優に限らず誰もが考えるべきことです。仕事にしたことで好きだったことが苦痛なことに変わってしまったというのはよく聞く話で、逆にアニメに対するあふれんばかりの愛情故に声優を仕事としては選択しないのではないかと思っていました。また曲がりなりにも長年応援してきた私ですが、琴子さんの堅実な性格上不安定な声優という職業を選ばないのではないかというにわかファンと同じような考えも正直ありました。

私はどうしてもアニメに感情移入できない人間で、これまで声優業界について素人もしてきませんでした。小さいころアイドルに興味を持つようになったのも、もしかしたら周りの友達が熱中してアニメを見ていることに対するアンチテーゼのような意味があったのかもしれません。
そんな私もこのニュースが入ってきて以来琴子さんの将来を案じて本気で声優業界について調べるようになったのですが、この業界は思っていた以上に厳しいのかもしれません。
多くのサイトや動画を見た中で一番わかりやすかったものを貼っておきます。



そもそも声優になるまでが1%ほどの狭き門、さらに声優になれたとしてもオーディションで役を勝ち取らなければ仕事が入ってくるとは限らないということらしいです。普段目にしていた声優がこれだけの競争を勝ち抜いてきた超エリートだということを初めて知りました。
もちろん楽曲制作などの派生の仕事もありますが、結局は大元にアニメやゲームの存在があることがほとんどで、声優業は突き詰めれば椅子取りゲーム(椅子超少なめ)と同じです。アニメやゲームといった他者の作った限られたフィールド上でしか活動できないという点においてはどんなに弱小でも自分発信でライブや楽曲制作ができるアイドルよりも厳しいのかもしれません(知識が浅いのでもし違っていたら申し訳ありません)。

ここまで考えると不安な点しかないように思えますが、当然乃木坂を卒業した琴子さんだからこその強みもあります。
琴子さんの所属する「スタイルキューブ」という事務所は「アイドル声優」という声優の中でもよりタレント性の強いジャンルに強いそうです。(琴子さんが長年TOっぷりを見せつけていた)キャリさん(石原夏織)もこの事務所の所属で、彼女の幅広い活動を見ればそれもうなずけます。
ということはもともとアイドルを本業にしていた琴子さんがタレント性という観点において簡単に負けるはずはないわけです。「アイドル声優」というカテゴリー名でこそあるものの彼女たちの本業は声優で、そこに専業アイドルをしていた人間が入ってくるというのは業界全体にとってメリットかもしれません。

正直調べても調べても客観的には琴子さんのこれからについて不安は尽きないのが本音です。
そんな時でも、琴子さん自身が選択した道だという事実だけで私の不安は杞憂に変わるような気がするから不思議なものです。アイドルとして見せてくれたステージ上での素晴らしいパフォーマンス、自分の特性を生かして獲得した舞台やラジオという外仕事、モバメで見せる素の姿、その全てにおいてファンを喜ばせてくれた琴子さんが選んだ次の道が失敗するわけがない、外野が不必要に心配するのも野暮なことだ、と思えてくるのです。
声優としての1歩を歩みだした琴子さん、応援できる喜びをかみしめ、どんな素晴らしい世界を見せてもらえるのかと胸を躍らせる毎日が帰ってきます。



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする