ここ数日は(珍しく)とても忙しく、ブログを書く暇がありませんでした。ようやくまとまった時間が取れましたので、ライブレポートを書いていきます。
2022年2月23日、東京国際フォーラムホールAにて「≠ME 3rd ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」が開催されました。
東京国際フォーラムホールAは約5000席の席数を持つ巨大なホールです。演者との距離を保つために前数列は潰れていましたが、その他はほとんど埋まっていたため4500人以上の人を集めたことになります。
まずはセットリストをご紹介して、簡単に各楽曲の感想を述べた後全体の感想を述べていこうと思います。
Contents
セットリスト
M01. チョコレートメランコリー
M02. 秘密インシデント
M03. クルクルかき氷
M04. てゆーか、みるてんって何?
M05. ポニーテールキュルン
M06. 誰もいない森の奥で一本の木が倒れたら 音はするか?
M07. 空白の花
M08. #おふしょるにっと
ダンスパート
M09 ワタシアクセント
M10. P.I.C.
映像
M11. #ME
M12. 君はこの夏、恋をする
M13. 超絶ヒロイン
M14. 好きだ!!!
M15. 「君の音だったんだ」
M16. 「君と僕の歌」
M17. まほろばアスタリスク
M18. 君はスパークル
MC
M19. 虹が架かる瞬間
アンコール
EN01. てゆーか、みるてんって何?
EN02. ミラクル!
EN03. 自分讃歌
各楽曲の感想
・チョコレートメランコリー
ライブ初披露ながらそれを感じさせない素晴らしい仕上がりでした。特にセリフ担当の二人は音源以上の気持ちの入りようで、抜擢されたのにも納得です。
・てゆーか、みるてんって何?
TikTokでの人気と初めてノイミーを見に来る観客も多いであろうことを考えると、全員の自己てん紹介をする可能性もあると思っていました。しかし、アレンジは最小限にとどめられており、あくまでこの曲の主役はみるてんであるというリスペクトが感じられました。アンコールのドタバタも良かったですね。
・誰もいない森の奥で一本の木が倒れたら音はするか?
初披露の楽曲の一つでした。青年期に誰もが持つ、他人に対する漠然とした憧れとでも言うべき叫びがなんかちゃんの声質と見事にマッチしていていて感動しました。これから曲数が増えてライブで歌われなくなる曲も増えるでしょうが、定期的に披露してほしい楽曲です。
・#おふしょるにっと
MVを見た時から分かってはいましたが、やはり衣装が最高でした。そして、誰森とこの曲をどちらも違和感なくこなせるひぃちゃんの表現の幅には驚かされます。
・ワタシアクセント
これまでダンスで見せるタイプの楽曲がP.I.Cのみだったノイミーに、ワタシアクセントが加わったことでセトリに厚みがグッと増しました。ダンスが得意なメンバーは勿論、そうではないメンバーも素晴らしいキレで踊るダンスパートでした。最後にしおちゃんが現れた時は鳥肌が立ちましたね。
・≠ME
楽曲の前にはこれまでの活動をメンバーのインタビューとともに振り返るムービーが流れました。アイドルになる前とは全く違う新しい自分、つまり「≠ME」を歌ったこの1曲目のオリジナルソングはこれからどんな楽曲が増えても色褪せない唯一無二の存在だということが伝わるムービーでした。
・君はスパークル
ももちゃんの休養で空いたパートが最も多く回ってきたのはおそらくなつみんでしょう。他の楽曲では少し苦しそうなときもありましたが、初センターで初披露となったこの曲はやはり一段と気合が入っていました。このピンチで力を付けて、これから一段と輝いてほしいと思います。
・虹が架かる瞬間
初披露の楽曲でした。歌詞にもある通り「12人で≠ME」が強く意識されたパフォーマンスで、この曲に限りももちゃんのパートを敢えて誰も歌わずそのままにしていました。これまでのノイミーの楽曲は恋愛やファンから見た自分たちがテーマであり、ノイミーから見たノイミーを歌う楽曲は初めてです。全員で舞台に立てないことタイミングだからこそ、もう一度12人の結束を確かめようという心意気が感じられました。
全体の感想
セトリからも分かる通り、今回のコンサートは12人で一つという思いを強く意識させるものでした。得意なところと苦手なところをお互いに補い合っていくのがグループの良さだと思いますが、私は各々の優れた部分が1stコンサートで見た時よりもさらに磨かれていたように感じました。
まずは歌唱力で全体をけん引していたのがなんかちゃん(冨田菜々風)、萌ちゃん(蟹沢萌子)、なつみん(川中子奈月心)です。楽曲の盛り上がりが最高潮に達するパートを担当することが多かったももちゃんがお休みして、前述の通りこの3人にかかる負担はとても大きくなりました。
しかし、3人とも元々のパートに磨きをかけた上に、新たな担当パートもももちゃんに負けず劣らず見事に自分のものにしていました。
今回この3人に加わるほど歌が良くなっていたと感じたのはなっちゃん(河口夏音)です。もともと上手いなぁと感じるパートはたくさんありましたが、今回はそこに音を外さない安定感が加わっていました。これは皆感じたことのようで、ライブ後連番相手との会話で一番に名前が挙がったのもなっちゃんでした。
2ndシングルで誰森のメンバーに選ばれた時は少し意外さを感じていたのですが、こういう技術の向上を見逃していないのだと感じました。MCの時の存在感は相変わらず圧倒的ですが、今後は活躍の幅がさらに広がりそうです。
続いてダンスパートで輝きを見せたのがしおちゃん(永田詩央里)ときらりん(落合希来里)です。ワタシアクセントでフロントを務めているこの2人ですが、今回ソロダンスパートが設けられその実力をまざまざと見せつけられました。
月並みな言葉になりますが、しおちゃんのダンスは「キレ」が段違いであることが素人目にも分かります。一つ一つの動作の止まる・動くのメリハリが素晴らしく、それが見た目のキレに繋がっています。ツアー前の配信でもダンスを一から見直しているとの発言がありましたから、あの動きは練習の賜物なのでしょう。
一方のきらりんのダンスは動きの大きさが特徴的です。160cmを超えるメンバーが多いノイミーの中で148.5cmとかなり小柄な彼女ですが、それを感じさせないダイナミックなダンスでした。
アイドルらしい表情のバリエーションの多さを武器にしているのがおぎはな(尾木波菜)とひぃちゃん(鈴木瞳美)です。懸命な表情で歌い踊るノイミーもまた良さの一つではあるのですが、この二人は常に表情のコントロールが出来ていると言いますか、どの瞬間を切り取っても絵になる存在です。
豊富な表情から投稿したい写真も増えるのか、Twitterなどで見るカメコの写真も圧倒的にこの二人が多いですね。メンバー内で数少ないインスタグラムのアカウントを持っていることも納得です。
この二人がいつの間にか注目を集める天性のアイドルなら、確実に狙ってファンを打ち落としに行くのが美玲ちゃん(菅波美玲)とさややん(谷崎早耶)でしょう。特に美玲ちゃんは3rdシングルのチョコレートメランコリーと#おふしょるにっとで才能が開花した印象です。
最後にみるてん(本田珠由記)はこれまで愛くるしい見た目が特徴でしたが、ライブ慣れしてきたことで加えて唯一無二のキャラクターが出てくるようになりました。MCでの発言も1stコンサートと比べて格段に増え、場を和ませてくれました。これからも飾らない「みるてん」というキャラクターにスポットが当たってほしいと思います。
そして、夜公演ではノイミー初の舞台 ≠ME ACT LIVE「おジャ魔女どれみドッカ~ン!」の開催が発表されました。
役者を言葉で表現する際、「役の人物が憑依しているようだ」と言われることがあります。このタイミングでノイミーが舞台の仕事をすることの意味は、まさにこの憑依にあるように感じます。
先ほども述べたように、このコンサートで各メンバーの長所がより伸びていると感じました。もちろんこれから更に伸ばしていくことは重要ですが、グループとして上を目指すためにはそれぞれのメンバーが苦手を減らしていくことも同じように重要です。
舞台では動きや声の出し方、表情といった様々な要素があり、その一つ一つに得意不得意があることでしょう。原作の人物を自分に憑依させて不得意を得意に変えてしまう、そんな狙いが今回の舞台には込められているのではないでしょうか。
ここまで、今回はノイミー3周年ライブのレポートでした。
個人的な話をすると、昼の部では前から3列目を引き多くのメンバーからレスを貰うことが出来ました。大きなステージに連れて行ってくれるだろうという楽しみと、こういう経験がこれから減っていくことへの少しばかりの寂しさが入り混じるのはアイドルを応援しているいつの時も同じですね。