堀未央奈卒業を受けてアイドルの卒業について思うことを綴ります。

今でこそ1つのグループに固執せず様々なアイドルの曲を聴くようになった私ですが、昔は乃木坂の曲しか聴いていない時期もありました。オサカナをきっかけに広い世界を知った今では1つのグループしか聴けないなんてとても耐えられませんから、本当の意味で豊かなヲタク生活を送るためには常に様々な人のお勧めに耳を傾けておかなければいけないと思います。

ただ、本当に自分の好きなことに関する情報だけを仕入れている状態は本人にとっては何の不満も起こり得ません。実際当時の私は乃木坂の楽曲と可愛い推しメンさえいればアイドルヲタクとしての欲求は十分に満たされていたのです。これは裏を返せば私が応援していたころの乃木坂は他のグループに興味を持つ隙すら与えないほどに魅力的だったということです。

私が佐々木琴子さんのヲタクだということはこれまで何度もお話してきましたが、琴子さんをはじめとした乃木坂2期生も応援していました。ほとんど乃木坂全体のライブに参加しなくなった今でも2期生単体の仕事はチェックしています。
私にとって2期生は単に乃木坂が好きだという以上の思いがあるのですが、そんな2期生のエースとして活動してきた堀未央奈が先日卒業を発表しました。



専用の劇場を持たない乃木坂は個人のブログで卒業発表を行う事が多いのですが、彼女の場合は個人作品のラストで発表するという形を取りました。私が記憶している限りでは初めての方式です。

少し個人的な話で申し訳ないのですが、今回私はこの卒業発表について言及するかどうか非常に悩みました。というのも今年の初め自分にとって一番大切な推しである琴子さんが卒業を発表したときに、普段一切琴子さんのことを話題にも挙げない人たちがコメントしているのを見て何とも言えない嫌悪感を覚えたのです。「乃木坂でもトップを争う美人なのに残念」だとか、「一度も選抜に入れずに卒業するのは不遇」だとか、これまでほとんど興味もなく彼女について何一つ知らなかった人たちがどこかの誰かが言ったような月並みな感想を並べたり、本人の言葉を拡大解釈して憶測を招くような発言をする様子が耐えられませんでした。

本来人気商売のアイドルはその言動が話題になってなんぼ、普段琴子さんに興味を持たない人が卒業に言及していることは喜ぶべきことのはずなのです。でも、心の底から琴子さんを応援していて幸せになってほしいからこそ、卒業という結論に至るまでの複雑な心情の移り変わりを無視して外部から無責任な感想や憶測を述べる人たちには反吐が出そうでした。そんなことを考えているうちに、長年琴子さんを応援してきた自分すらも彼女について知っているのはほんの一部分にすぎないことに気づき、その程度の分際で他人に嫌悪感を抱いている自分にも嫌気が差すようになりました。

結局この時の嫌悪感は未だに拭い切れていないところがあります。普段推しから生きるパワーをもらっているだけに、それが失われそうになった時精神が不安定になるのです。特に私の場合は先ほど説明したようにアイドルという職業のあるべき姿と、心から推しを応援しているからこそ生まれる他人に対しての嫌悪の感情が衝突し一時期アイデンティティを失いかけていました。それでも今こうやってアイドルファンを続けているのは、琴子さんが人前に出る仕事を続けて自分に幸せを届けてくれているからという部分が大きいです。琴子さんのたゆみない努力のおかげで、自分の気持ちとアイドル(広義の)として活躍する推しは共存し得ると感じるようになったのです。

少し話はそれましたが、要するに本気でアイドルを応援する人にとって推しの卒業は周りの人間からは計り知れないほどデリケートな話題であるということを知ってほしいのです。大して知りもしない全てのアイドルの卒業について不用意にコメントするのは、どこかで誰かを不快な気分にさせているかもしれないのです。一ファンにとってこれだけの意味を持つ話題が、アイドル本人にとってどれだけ大きい意味を持つかということは言うまでもありません。

常に2期生の先頭に立ってきた未央奈に対しては良い意味でも悪い意味でもいろいろ思うところはありますが、彼女について圧倒的に知らないことの方が多い私が本人や彼女のことを一番に応援してきたファンを差し置いて自分の考えを人様に述べる資格はありません。卒業発表後に公開されたブログを貼っておきますので、誰の解釈も含まない彼女自身の言葉を感じてもらえればと思います。



ただ一つ言えるのは、未央奈がいたからこそ2期生が他のグループに興味が全くなくなるほどの存在になったということです。この言葉こそ未央奈推しのファンから見れば月並みな言葉かもしれませんが、未央奈にはこの凡庸な言葉をはねのけてファンを幸せにするだけの力が間違いなくあるはずですから安心してほしいと思います。

今回は少し短いですがここまでにします。
先ほども言ったようにアイドルは話題になってなんぼですから、おかしなことを言っているのは私で間違いありません(誹謗中傷は論外として)。ただ、卒業に対してこんな気持ちを抱いているヲタクもいるんだな…と思ってもらえれば幸いです。




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