3冠達成への追い風は今週のほうが強く吹いています。(今週の予想:秋華賞)


先週の予想はボロボロでしたね…
まず本命にしていたキセキは案の定出遅れて最後方からのレースとなりました。それでも気を悪くさせないように外々を回して早めにまくっていくというやるべき競馬はできたので、浜中騎手は流石といった感じです。馬の方もやはり力が落ちていないことは分かったので、次走豊さんに戻った天皇賞も当然有力な候補でしょう。
問題はその前にいたグローリーヴェイズが想像以上の仕上がりにあったことですね。昨年同レースで結果を出せていなかったこと、長期休養明け、重い(と予想されていた)馬場を嫌って消したのですが、結果としてはロスのない競馬をして後続の追撃をしのぎ切るという好内容でした。少しこの馬のことを甘く見ていたようです。

先週は開幕週らしからぬ馬場が続いているという話題をしたところ、次の日にはものすごいスピードで馬場が乾いて良に近いくらいのタイムまで回復するということが起きました。この秋開催はずっとこの傾向が続いていてそれに悩まされているような気がします。
今回の予想は牝馬3冠の最終戦秋華賞(GⅠ)なのですが、このままの天気予報で行くと先週と全く同じことが起こりそうです。今日時点の芝コースは良馬場の標準タイムから比較して1.5秒~2秒ほど時計のかかる馬場になっていますが、明日は完全に晴れ予想でメインレースが行われる時間帯にはやや重か少し時計のかかる良くらいには回復していそうです。

では直線の短い京都2000mなら先行馬を狙えばいいのかというとそういうわけでもないのがこのレースの難しいところです。条件戦ならば先行馬有利は間違いないのですが、GⅠということで勝ちに急ぐ馬が多く隊列がすんなりと決まっているように見えてもペースが落ち着かないということが頻繁に起こります。
参考としてペースが落ちなかった過去の秋華賞の映像を貼っておきます。

参考レース1:2019年 秋華賞




2019 秋華賞





参考レース2:2015年 秋華賞




2015 秋華賞




※JRA公式YouTubeチャンネルで公開されている動画です。

このような傾向から近年逃げて好成績を残したのは2018年の2着馬ミッキーチャームだけで、秋華賞は差し馬の台頭が目立つレースとなっていることを念頭に置く必要があります。

肝心の今年のレースはというと、やはり注目されるのはデアリングタクトが史上初の無敗の牝馬3冠を達成するかというその一点でしょう。このブログを書いている現在デアリングタクトの単勝オッズは1.1倍、8番人気のサンクテュエールが100倍のオッズをつけているというなかなかお目にかかれないオッズになっています。半年以上ぶりに入場が許可された観客の前で新たな歴史を作ることができるか注目です。

それでは以下印と考察です。

今週の予想:秋華賞(GⅠ)
◎デアリングタクト
○ウインマイティー
▲リアアメリア
△ウインマリリン
△ソフトフルート
△パラスアテナ

◎デアリングタクト

説明の通り、63年ぶりに無敗の牝馬2冠を達成した馬です。
その2冠の中でも桜花賞は全馬バテバテの不良馬場を一頭だけバテずに差し切り、オークスは高速馬場を圧倒的な瞬発力で残り50mほどで前を交わしての優勝と全く違う勝ち方でGⅠを2つ勝っていることで世代最上位の地力はすでに証明されています。
個人的には三冠の中で最も負ける可能性があったのはオークスだと思っています。距離延長、他馬からの徹底マークという桜花賞の時とは違う立場での競馬に耐えられるだけの地力があるかはわからないと思っていました。それでも勝つことができたのはこの馬の走法に理由があります。オークスの映像で他馬とのフットワークの違いを見てもらえればわかると思いますが、この馬はかなり極端なピッチ走法です。徹底マークで残り400mほどまで馬群に包まれていたことによってピッチ走法の馬が得意とする瞬発力を生かす競馬をすることができ、前を差し切ることができました。もちろん最後に馬群を割れたのはこの馬の勝負根性あってのことですが、2,3着のウインの2頭が早めに動いて持続力を生かす競馬で上位に来ているところを考えると、道中十分に溜めを作れていなければ負ける可能性があったレースではないかと思っています。
既に圧倒的な瞬発力を見せていることで今回は展開に左右されずに安心して中段から競馬を進めることができるでしょうし、馬場が回復しなかった場合でも桜花賞のレースを見る限り不安はなさそうです。
めぼしい上り馬もいない現状、3冠に向けて死角なしといえると思います。

○ウインマイティー
出世レースの忘れな草賞を勝ち、オークスでも3着に入った馬です。
オークスではゴールドシップ産駒ということで春の東京の高速馬場に対する適応力に疑問を持たれ人気がありませんでしたが、先行馬の中で一番早く仕掛け上手く持久力勝負に持ち込みました。この馬自身も2分24秒6という時計で走っており、昨年の異常な高速馬場にはかなわないとしても過去の勝ち馬にも引けを取らないだけの時計を出しました。
前走の紫苑ステークスでも同じような競馬をするかと思っていたのですが、まさかの1コーナー後方3番手からという競馬になりました。直線は上がり最速の脚で突っ込み瞬発力のある所を見せたものの、いかんせんレースが極端な前残りになったことで6着に終わりました。
戦績を見る限り叩き良化型の馬ですし、前走見せた自在性は展開を読むのが難しいこのレースのにおいて活きてきそうです。

▲リアアメリアは前走差し有利の展開を一頭先行して突き放す内容で、気難しさを見せなければこの世代では上位ということを改めて示しました。ただ、オークスでは道中同じ位置にいたデアリングタクトに脚力の違いを見せられていますし、前走はあまりにうまく行き過ぎた感じもありますから勝つところまではイメージしにくいです。





以下操縦性高く京都2000mは向きそうも枠と展開は厳しそうな△ウインマリリン、前走のタイムが優秀でひと夏を超えての成長が伺える△ソフトフルート、展開有利、レースセンス抜群で馬場が軽くなれば面白い△パラスアテナまでが連下です。

デアリングタクト以外は横一線といったメンバーに思えます。
牡馬路線とは違い有力な上り馬がいないことが残念ですが、これも3冠達成への追い風なのかもしれません。

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