最高の武道館ライブに感じた一抹の寂しさと「まほろばアスタリスク」~ノイミー武道館ライブの感想


7月に入り暑さも本格的になってきましたが、皆様ご機嫌いかがでしょうか。

私は上々のご機嫌です。6月29,30日に日本武道館で行われた全国ツアー2023「We shout “I am me.”」のツアーファイナルを見たからです。心震える、最高のライブでした。









ノイミーには東京ドームという非常に大きく難しい目標があるわけですが、日本武道館という会場は単なる通過点にはできない大きな意味を持った場所だと思います。古くはビートルズが日本公演を行ったこともあるなど、私のような何の知識もない人間ですらいくつも伝説といえるライブが思い浮かぶ神聖なステージ、それが日本武道館です。

そんな場所に世界で一番大好きなグループが、そして永田詩央里ちゃんが連れてきてくれたことは一生の自慢です。俺の推しメンはこんなに凄いんだぞ!と世界中の人に言って回ってやりたいものです。

グループとして本当に良かったと思えるのは、やはり12人でこのステージに立つことが出来たということでしょう。自己紹介やMCでは何人ものメンバーから何度もそのことに対しての喜びが聞かれました。

奈月心ちゃんもこれまでのツアーに参加していなかったとは思えないブランクを感じさせないパフォーマンスで、ここまで仕上げてきた努力には脱帽です。

しかし、こんなにも嬉しいことだらけのライブなのに、ライブを見ている自分にはどこか寂しさを覚えている部分もありました。

1つは≠MEが、そして詩央里ちゃんがどんどんと自分の手の届かない遠いところに離れていくという寂しさです。凡庸な気持ちですが、高い2階スタンド席を見上げる彼女の姿を見て彼女の視線の中に自分の存在はあるのだろうか…と思ってしまったのです。

そしてもう1つはこの12人で夢を目指す状況が本当にずっと続いてくれるのだろうかという寂しさです。もちろん彼女たちの「これからも12人で頑張りたい」という言葉を疑うわけではありませんが、人間は経験する様々な出来事の中で考えや志向が絶えず変化していくものです。これから東京ドームまで続いていく長い道の中で、本当に誰一人心が変わることなく歩んでいけるのだろうかという答えのない漠然とした不安がどうしても付きまとうのです。

少し話はそれますが、ノイミーには「『君と僕の歌』」や「虹が架かる瞬間」などの自分たちのことを直接的に綴った歌が多いように思います。「大きいステージに連れて行く」、「12人とみんなだから見えた景色」など、更に上を目指していこうという向上心をパフォーマンスの中で伝えられるというのは良いことだなと思います。

当然武道館という節目でも重要なパートで披露されるわけですが、こういう楽曲でポジティブな気持ちが強調されるほど私の中では先に述べたようなネガティブな気持ちが顔をのぞかせます。本当にオタクの良くないところで、勝手に不必要な辛さを感じてしまうのです。

そんな私を救うのが本編ラストという大役を任された「まほろばアスタリスク」でした。直接的に自分たちの関係を表す歌ではありませんが、遠くにいるあの子をひそかに想う主人公に自分を重ね合わせて聴いてしまいました。その苦しみは私たちにも伝わっているよ、と優しく諭してくれるようなパフォーマンスに思いました。

相手の話を否定せず肯定的にただ聞くことに徹する「傾聴」という言葉が聞かれるようになって久しいですが、この武道館ライブにおけるまほろばアスタリスクはまさにそんな役割ではなかったでしょうか。悪く言えば押しつけがましく聞こえる楽曲が多くある中で、傾聴の役割を果たしてくれるこの曲が他とは一線を画して一際輝いていたように思います。

それにしても「まほろばアスタリスク」は本当に素晴らしい楽曲ですね。初めて聞いた時から大好きですが、噛んでも噛んでも味が出てくるガムのようにどこで聞いても飽きることがありません。この先もどんな場面でこの曲が聞けるのかと思うと楽しみでなりません。

ここからは永田詩央里ちゃんについて。

今回感じたのは、いつもよりも客席の方を向いている時間が長かったということです。MCの時などは話している相手の方を向いているのがしおちゃんのスタンダードですが、今回は比較的長時間ファンの顔を眺めていたような印象でした。また、パフォーマンス中もファン一人一人の顔をしっかりと確認する様子が印象的でした。

客席がそびえ立つ武道館に圧倒されていたのか、それとも別の理由があるのかは本人のみぞ知るところですが、少しでも自分のしおちゃんを応援する想いが届いていればこれ以上に嬉しいことはありません。

また、バンドセットでの楽曲披露は他のメンバー以上に嬉しそうに見え、笑顔がはじけていました。今回はももちゃんがサプライズでドラムを披露していましたが、もしまたバンドセットでのライブがあったときには是非ともしおちゃんのギターが見てみたいと強く思いました。

これに限らずですが、ライブを見に行くたびに次は詩央里ちゃんのあんな姿が見てみたいという願いが湧いて出てくるのです。自分勝手ですが、もっともっと自分を好きなって色んな事に挑戦していく詩央里ちゃんが見られることを心から願っています。

さて、ノイミーは武道館ライブを無事成功させ東京ドームへと続く新たなステージに向かっていきます。萌子ちゃんもMCで言っていましたが、「楽しい」という気持ちをお互いに忘れずより高みを目指していきたいものです。どこまでも着いていく準備は出来ていますよ!

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